協議離婚の流れとは?後悔しない進め方や手続き方法

悩むクマさん
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協議離婚の流れや進め方って?

協議離婚とは、夫婦の話し合いで離婚をする方法のことです。

一般的な離婚のやり方ですが、いざ離婚しよう!と思ったときに何をすればいいかわからないという人も多いかと思います。

りりさん
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私も離婚経験者ですが、離婚なんてするまでは馴染みのないものだし、当時は離婚届をだす以外にやることなんてあるの?とさっぱりわかりませんでした。

(最終的には離婚調停を1年半もやる羽目になったので協議離婚は夢に終わりました。笑)

そこでこの記事では、

  • 協議離婚とは
  • 協議離婚の流れや進め方
  • 協議離婚が進まない場合の対処法

について経験談をふまえて解説していきます。

学ぶクマさん
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注意点や押さえておきたいポイントもあわせて解説するよ!

協議離婚をしたい人や、協議離婚の流れや手続きについて詳しく知りたい人は、参考にしてみてください。

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協議離婚とは

悩むクマさん
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そもそも協議離婚とは何ぞや?

協議離婚とは、夫婦の話し合いで離婚を成立させる離婚の方法のひとつです。離婚件数全体の88%を占めている一般的な離婚の方法です。
※統計はこちらのサイトを参照しています:人口動態調査 人口動態統計 確定数 離婚ーe-Stat

夫婦の話し合いで合意ができたら離婚届を書いて役所に提出し、受理されればそこで離婚は成立します。特別な手続きや費用も必要ありません。

協議離婚のメリット

協議離婚のメリットは何と言っても簡単に離婚ができることでしょう。

費用負担や手続きの必要もなく、話し合いの当日に離婚をすることも可能です。また、離婚調停や離婚裁判では通常必要な法廷離婚事由も必要ありません。

法廷離婚事由とは…法律で離婚してもいいと認められている理由のことです。

  • 不貞行為
  • 悪意の遺棄(生活費を渡さない等)
  • 配偶者の生死が3年以上明らかでない
  • 強度の精神病にかかり、回復の見込みがない
  • その他婚姻を継続し難い重大な事由

とされています。

慰謝料や養育費などの離婚条件についても、夫婦の合意があれば好きなように決めることができるため、自由度の高い離婚の方法とも言えます。

協議離婚のデメリット

反対に協議離婚のデメリットは、後々のトラブルになりやすいことです。

簡単に離婚ができる分、十分な話し合いをせずに離婚をしてしまう人も多いようです。早く離婚をしたいという気持ちや一時の感情から、相手の提示する条件に安易に同意してしまう人も少なくありません。

学ぶクマさん
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トラブルにならないためには、後述する公正証書を作成するのがおすすめ!

離婚協議書公正証書といった書面に離婚の条件を残すことで、離婚後のトラブルを未然に防ぐことができます。

協議離婚が向いている人

夫婦の話し合いでスムーズに離婚ができればそれが一番だと思います。

その中でも協議離婚が向いているのは、

  • 何もいらないから早く離婚したい
  • 夫婦どちらも話し合いに積極的
  • 離婚の条件で揉める要素が少ない

といった人です。

相手がモラハラなどの場合や子どもの親権で争うことが確実といった場合は、離婚調停や離婚裁判も視野に入れて考えましょう。

離婚の種類や自分に合った離婚の方法が知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

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協議離婚の流れや進め方

協議離婚のおもな流れは以下の通りです。

  1. 離婚後の生活について考える
  2. 離婚条件の希望をまとめる
  3. 離婚の意思を相手に伝える
  4. 相手が離婚に合意する
  5. 離婚条件を話し合う
  6. 話し合いがまとまる
  7. 離婚協議書or公正証書を作成
  8. 離婚届を書く
  9. 離婚届を提出する
  10. 子の氏変更の手続き(※する場合)

手順だけ見るとめんどくさそうな印象があるかもしれませんが、確かに離婚はどのようなかたちでも面倒くさいものです。笑

ですが協議離婚自体は難しいものではありません。しっかりと流れを把握して、スムーズに離婚が進められるように頑張りましょう!

驚くクマさん
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離婚がどのくらい大変かは本当に人それぞれ!

1、離婚後の生活について考える

離婚することを決めたら、まずは離婚後の生活について考えましょう。どこに住むのかや子どもの学校のこと、月々の収支についてなどあらゆる面について具体的に考える必要があります。

DVなど緊急性がある場合は別ですが、離婚後の生活の見通しが立たないようであれば離婚をするのはもう少し待った方がいいかもしれません。早く離婚したい!という気持ちはとーっても分かりますが、新生活の準備やお金の用意ができてからにした方が離婚後に困る心配も少ないです。

学ぶクマさん
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離婚を後悔しないためにも計画は大切!

実体験としては、離婚後の不安な気持ちは何とかなる場合が多いけど、お金だけはやっぱり湧いてこないな…と思いました。実家に頼る場合は早めに相談したり、新居を借りる場合はまず仕事を安定させるなどが必要になってくると思います。

また、相手がモラハラなどの危険生物の場合は、通常の流れでは離婚できない可能性が高いです。危険生物飼育中の方はこちらの記事を参考にしてください。

2、離婚条件の希望をまとめる

離婚後の見通しがたったら、自分が希望する離婚の条件をまとめましょう。

具体的には、

  • 慰謝料
  • 財産分与(預貯金や車・家のローンなど)
  • 年金分割(相手の年金を半分貰える可能性があります)
  • 親権
  • 養育費
  • 面会交流

などについて考えます。

離婚の理由にもよりますが、相手に非があると思っている人ほど多くの条件を求めることになるでしょう。特にお金に関するものは貰えるだけ貰いたいと考えるのもおかしなことではありません。

ですが、すべてを得ることは難しい場合がほとんどです。いくら相手に非があったとしても、相手が納得しなければ離婚の条件を決めることができないのは、協議離婚のデメリットでもあります。

驚くクマさん
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離婚の条件で揉めれば揉めるほど、離婚の話し合いも長引く!

そのため自分の希望を明確にした上で、妥協できる部分と絶対に譲れない部分を考えておきましょう。具体的には、「慰謝料は揉めるなら諦めるけど親権だけは絶対に譲らない」などといったことになります。

3、離婚の意思を相手に伝える

いざ自分の希望が決まったら、ついに相手に離婚の意思を伝えましょう。通常、昨日までラブラブだった夫婦が急に離婚!ということはないと思うので、相手が全く予想していなかったということも少ないでしょう。

離婚の意思を伝える際は口頭でもいいですし、LINEや手紙など伝え方は自分や相手に合ったものでいいと思います。

学ぶクマさん
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家族や友達に同席してもらってもOK!

口頭で伝える際は、感情的にならないように注意しましょう。相手にはぐらかされたり反対にボロクソに言われても、冷静に対応することであなたが本気で離婚をしたいことが伝わります。

LINEやメールなどで伝える際は、売り言葉に買い言葉で安易な発言をしないように気をつけましょう。離婚の話し合いがまとまらず離婚調停などになった際に、証拠として使われる可能性があります。

4、離婚条件を話し合う

無事に相手が離婚に合意してくれたら、次は離婚条件について話し合いましょう。

驚くクマさん
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ここが離婚で一番重要なところ!

先に考えておいた自分の希望条件を提案しながら、相手との妥協点を探していきます。ここがスムーズにいけばあなたの離婚はイージー案件ですが、そうでない場合は時間を費やすことになります。

実は法律的に見れば、親権以外は離婚後に決めても問題はありません。ですが離婚後にまた改めて話し合ってというのはあまり現実的ではないですよね。離婚後のトラブルを避けるためにも、お互いの希望する条件については具体的に話し合う必要があります。

5、離婚協議書or公正証書を作成

話し合いがまとまったら離婚の条件を書面に残しましょう。相手に「信用できないのか!」とキレられても残しましょう。なぜなら離婚後にトラブルになる原因の多くが、口約束で離婚条件を決めてしまうことだからです。

個人的な意見ですが、相手が書面に残すことを拒否する場合、その後の約束も守られない場合が多いように思います。反対に書面を作成することにすんなりと納得してくれる相手であれば、あまり心配はないでしょう。離婚後のお互いの生活を守るためにも、口約束のみで決めることはなるべくやめた方がいいと思います。

円満離婚の場合でも、必ず書面は残すようにしましょう。円満離婚の場合は相手の言うことを信じて楽観的に捉えがちですが、何年もたってからトラブルになるといったケースもあります。相手の再婚や急な死亡の際はどうなるのかといったことも考えておく必要があります。

離婚協議書と公正証書の違い

離婚協議書と公正証書は、どちらも離婚や離婚に関する取り決めを書面にした契約書です。

離婚協議書は自宅にある用紙に自分で手書きでも作れるのに対して、公正証書は公証役場で作ってもらう必要があります。費用は内容によって3万~8万円程度がかかります。

学ぶクマさん
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近くの公証役場は日本公証人連合会のHPから探せるよ!

結構な金額がかかるので離婚協議書の方が手軽でいいように思えますが、公正証書にはメリットがたくさんあります。

公正証書のメリット
  • 強制執行(財産を差し押さえる手続き)ができる
    ※離婚協議書でも強制執行は出来るけど半年以上の時間と裁判所に行く手間がかかる
  • 原本は公証役場に保存されるので紛失や災害時も安心、偽造される心配もない
  • 法的に無効な条件は記載できないため、証拠として不備になる心配がない
    例:面会交流は絶対させない、再婚は禁止、養育費は何があっても減額しないなどは記載不可

どちらを選ぶかは人それぞれですが、先々の安心を考えると、離婚協議書よりも公正証書を作成した方がいいと思います。

将来面倒くさいことになるなら今のうちに済ませておこう!

公正証書について詳しく知りたい方はこちらのサイトが参考になります。

6、離婚届を提出

喜ぶクマさん
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あとは離婚届を書いて提出するだけ!

離婚届の書き方はこちらを参考にしました。(pdfファイルが開きます)
参照元:離婚届記載例(協議離婚)|守谷市役所

離婚届は、署名欄以外はどちらか一方が書いても構いません。婚姻届同様に証人が2名必要なため、頼める人を探しておきましょう。本籍地以外の役所に提出する場合は、戸籍謄本が必要です。

学ぶクマさん
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相手が離婚届を勝手に出すのが心配な人は、離婚届の不受理申出をしておこう!

7、子の氏変更の手続き(※する場合のみ)

離婚をすれば両親の名字や戸籍は別々になりますが、子どもの名字や戸籍は手続きをしなければ変わることはありません。一般的にシングルマザーになる人には必要で、シングルファーザーには不要(お婿さんは必要)な手続きだと思ってください。

子どもを母親と同じ名字と戸籍にするには、

  1. 母親を筆頭者にした新しい戸籍を作る
  2. 家庭裁判所で子の氏の変更申立をする
  3. 市役所に入籍届を提出する

といった手順が必要になります。

詳しい方法が知りたい方は、こちらの記事をどうぞ

妻が婚姻時の氏を離婚後も使いたい場合

結婚によって名字が変わった妻が離婚後もその名字を使いたい場合は、婚氏続称の手続きが必要です。

離婚届と同時に手続きする場合は、「結婚の際に称していた氏を称する届」を市役所でもらい提出するだけで済みます。後から出す場合は3ヶ月以内であれば市役所、それ以降は裁判所での手続きが必要です。

離婚後の名字についてお悩みの方はこちらの記事をどうぞ
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協議離婚が進まない場合の対処法

協議離婚の流れが分かっても、相手が離婚に合意してくれない、もしくは話し合いがまとまらないといった理由で離婚の話し合いが進まない場合はどうすればいいのでしょうか。

ここではそういった場合にできる対処法について解説していきます。

1、別居をする

離婚の話し合いが長引きそうな場合や、離婚協議中に一緒にいるのは苦痛だという場合は、別居をするのもひとつの方法です。

相手が離婚に合意していない場合は、別居をすることであなたが本気で離婚したいという意思を伝えることができます。

相手がモラハラやDVなどの場合は、離婚を切り出すことで自分や子どもに危害が及ぶ可能性があります。先に別居をして身の安全を確保してから、第三者を交えて離婚を切り出すようにしましょう。

離婚にお互いが合意している場合でも、別居をして物理的に離れることで、冷静な話し合いにつながることもあるでしょう。実際に離れて暮らしてみることで、離婚時に希望する条件も洗い出しやすくなります。

喜ぶクマさん
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離婚後の生活もイメージしやすいよ!

2、離婚調停

協議離婚ではどうしても折り合いがつかなそうという場合は、離婚調停を申し立てるのがいいと思います。

離婚調停とは、協議離婚では合意ができない場合などに、家庭裁判所で調停委員や裁判官に間に入ってもらい、話し合いをする手続きのことです。

調停と言うと何だかわからないし抵抗があるという人もいるかと思いますが、実際には誰でもすることができますし、費用も3000円程度で済みます。

りりさん
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私も弁護士さんをつけずに離婚調停をしました!

離婚調停について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

3、弁護士に相談

協議離婚の場合でも、弁護士に依頼することは可能です。

話し合いの間に入ってもらい代理人として離婚を進めてもらうこともできますし、離婚の相談だけするという人もいます。相手も弁護士が入ることで事の深刻さが分かり、離婚に向けての話し合いに積極的になってくれる可能性もあるでしょう。

難点としてはやはり費用が高額なことです。例え自分の理想通りに離婚できなかったとしても弁護士費用はかかってしまいますし、弁護士さんに入ってもらっても離婚できない可能性もあることは理解しておきましょう。

喜ぶクマさん
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初回は無料で相談できるところも多いよ!

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協議離婚の流れのまとめ

  • 協議離婚は他の離婚方法に比べて手間や費用がかからない
  • トラブルを避けるためにも公正証書は作っておく
  • 協議離婚が進まないときは別の方法も考える

協議離婚は他の離婚方法に比べて簡単で手間もかからないというメリットがありますが、そのぶんしっかりと準備や計画を立てないと後悔してしまう可能性も高いです。

協議離婚の流れをしっかりと把握して、悔いのない離婚ができるように頑張りましょう!

本日はここまでです。お読みいただきありがとうございました。

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