
離婚調停を妻(もしくは夫)に申し立てられた!・・・どうすればいいの?
相手から何も知らされていなかった場合、いきなり裁判所から

調停期日が決まったよ!
なんて書類が届いてびっくりしたと思います。
そこでこの記事では、離婚調停を申し立てられた側の方に向けて
についてまとめました。

実際の経験談だからイメージしやすいはずです!
私は離婚調停を申し立てた側なので、普段はそちら側の意見で書いているのですが、今回は反対の立場だからこそできるアドバイスを交えて、解説していきたいと思います。
そもそも離婚調停とは?

そもそも急に離婚調停を申し立てられて、何が何だか…って状態の人もいると思います。
まずは離婚調停について簡単に把握しておきましょう。

そんなのいいからすること教えてよ!って方はここからとんでね!
そもそも離婚調停とは?
ドラマで見るような離婚裁判とは別のもので、あくまで話し合いなので、夫婦の意見が合わない限り離婚することはできません。また、非公開で行われるのが原則なので、あなたや相手が誰かに言わない限り、第三者に調停中だと知られることはありません。
調停を申し立てた人は申立人(もうしたてにん)とよばれ、反対に申し立てられたあなたは相手方(あいてがた)とよばれます。
離婚調停は申し立てた方が有利?
結論から言うと、離婚調停では申し立てた側・申し立てられた側のどちらかが有利になるということはありません。
ですが世間一般のイメージでは、

申し立てられた方が何か悪いことをしたから、離婚調停を申し立てられたんでしょ?
と、思う人が多いのではないでしょうか。
もちろんそうでない場合も多々あるとは思いますが、裁判所も世間と同様のイメージをもつ可能性は高いです。
というのも、申立人が提出した申立書をもとに離婚調停を始めるため、事実がどうであろうと申立人の主張する事柄をもとにした先入観がうまれるからです。
また、離婚調停では申立人の言い分を先に聞き、相手方はそれに対して反論したり意見を述べたりすることになります。そのため、申立人が嘘をついたりめちゃくちゃなことを言っていると、相手方は反論することばかりに時間がかかり、自分の意見を言うのが難しくなるケースがあるのも事実です。
調停を申し立てられたかどうかだけで不利になることはありませんが、ほとんどの場合、相手はしっかりと準備をして離婚調停を申し立てています。したがって、申し立てられた側のあなたも、限られた時間の中でしっかりと準備をすることが必要になってきます。

不利になるかは準備次第!
離婚したくない場合に考えること


そもそも自分は離婚したくない!もう一度やり直したい!
相手は離婚したくて調停を申し立てたようだけど、自分はまだ離婚自体に合意していないという場合もあると思います。
離婚調停は正式名称を夫婦関係調整調停(離婚)といい、夫婦の関係を整えることが目的のため、離婚の条件だけでなく、そもそも離婚するのかどうかについて話し合うことも可能です。
その場合は、
について考える必要があります。
1、相手はなぜ離婚したいのか
申立人である妻もしくは夫は、離婚したいという意思をもって離婚調停を申し立てています。あなたが離婚をしたくないのであれば、その気持ちを変えなければなりません。
まずは、相手がなぜ離婚したいと思っているのかをしっかりと把握することが大切です。

相手が調停で何を主張するかは、申立書の申し立ての動機欄を確認してみましょう!
2、第三者にも納得させられるのか
離婚調停は第三者を交えた話し合いのため、お互いの離婚に対する意見を、調停委員や裁判所の方に向けて説明していくことになります。
そのため、妻もしくは夫だけでなく調停委員や裁判所の方が聞いても、離婚しない方が正しいと思ってもらえるような理由を伝える必要があります。
離婚するのと夫婦関係を修復するのとでは、離婚する方が簡単です。それもあってか、離婚を勧めてくる調停委員さんも多いのが現実のようです。
夫婦の意見が対立して、話し合いが難航した際に離婚を勧められないためにも、離婚しないメリットや第三者にも共感してもらえるような理由付けを考えておく必要があります。
3、離婚しないために提示できる条件は何か
相手の主張が把握出来たら、離婚しないためにあなたができることを考えましょう。
などを主張していく必要があります。
ほとんどの場合は、ある程度の年月や出来事が積み重なって離婚へと発展していったと思うので、これから先にあなたがどう変わっていくのかを根気強く伝える必要があります。
ここで気をつけてほしいのは嘘をつかないことです。調停ではいいことを言って離婚せずに済んだとしても、隠れて浮気やギャンブルをしていたら、いずれは気づかれてしまうでしょう。
あなたはなぜ離婚したくないのかを考え、離婚を決意した相手の気持ちを変えるほどの努力ができるのかをもう一度思案してみてください。
離婚調停は欠席してもいいの?
離婚をしたくないと考えている場合、離婚調停を欠席すれば話が進まずに済んでいいのでは?と思う方もいると思います。
ですが結論から言うと、離婚調停を欠席するメリットはありません。
あなたが欠席をしても離婚調停は進んでいきますし、相手が離婚調停を早々に切り上げて離婚裁判をしようとした場合、あなたが離婚調停を欠席したことは不利な事実として残ってしまします。
欠席した場合について詳しく知りたい方はこちらの記事も読んでみてください
離婚に合意している場合にすること

あなたが離婚はしてもいいと思っている場合、考えるのは離婚の条件についてです。
財産分与や慰謝料、子どもの親権などについて話していくことになるのですが、
といった点を考えていく必要があります。
1、自分と相手の希望を明確にする
申立人の希望する条件は申立書に書いてありますし、話し合いをしていればある程度は把握しているでしょう。それをふまえながら自分の希望する条件を明確にし、同時に妥協点を見つけていくことになります。
離婚調停はあくまで話し合いです。どちらかの意見だけを通すことはできませんし、お互いが合意しなければ離婚調停を成立させることはできません。
2、妥協できる点を考える
自分がどうしても譲れない条件がある場合、その他の面では妥協する必要があることも理解しておきましょう。例えばあなたが子どもの親権はどうしても手に入れたいと思っている場合、面会交流には積極的に応じる姿勢を見せるなど、相手が納得できる条件を提示する必要があります。
また、金銭的な要求は認めたくないと思っていても、養育費は算定表、財産分与は2分の1ずつといった原則にもとづいて進められます。そのため、自分の主張が必ずしも認められない可能性も理解しておきましょう。
相手が嘘の主張をしていたら?
相手が事実でない事柄をもとに、離婚の条件について主張してくる可能性もあります。
例えばあなたが暴力をふるった事実はないのにも関わらず、日頃からDVを受けていたとの主張があり、慰謝料を請求されているといった場合です。
その場合は、
についてもう一度考えてみましょう。
嘘であるならば、それを主張するための証拠が必要になります。事実ではあるが相手が誇張している場合は、まず事実を認めて反省していることを伝えましょう。そのうえで、実際はどの程度であったかを示し、悪質なものではなかったと主張することが必要になってきます。
同時に、本当に相手を苦しめていなかったのかを客観的視点で考えてみましょう。あなたとしてはその気がなくても、相手にとっては重大な問題になっていた可能性もあります。
まとめ:離婚調停を申し立てられたら
離婚調停を申し立てられたからといって、不利になることはありませんし、離婚が決まったわけでもありません。
離婚調停までの限られた時間の中で、自分ができる準備をしっかりと行い、万全の体制で迎えられるように覚悟をもってほしいと思います。

良い結果になるかはあなたの気持ちと準備次第です!
離婚調停での実際の流れや当日の様子が知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
おまけ:弁護士に依頼するべきか
結論から言うと、「相手に合わせる」べきだと思います。
私自身は申立人の立場でしたが、弁護士さんに依頼はしませんでした。
ネット上で離婚調停について記事を書いているサイトの大多数は法律事務所です。そのため弁護士に依頼するメリットばかりが記載されているものも多いです…
ですが、実際は自分でしっかりと準備をしたらできることがほとんどです。相手が優秀な弁護士さんをつけており、自分の意見がまったく認められない…となってからお願いしても遅くはないと思います。

高いお金がかかるから、しっかりと考えてからお願いしよう!
弁護士に依頼するか悩んでいる人はこちらの記事も参考にしてください
本日はここまでです。
お読みいただきありがとうございました。