
再婚後も面会交流はするべき?
再婚をするときに考えることのひとつとして、離婚時に取り決めた面会交流のことがあると思います。
など、再婚をする側もされる側も悩みがでてくるのではないでしょうか。

私は監護親の立場ですが、再婚する時に何が正解かわからずに悩みました…
監護親…子どもと一緒に暮らしている側 非監護親…子どもと面会交流をする側
再婚相手や元配偶者に相談できれば一番ですが、なかなか言えない人も多いと思います。
そこでこの記事では、
についてまとめました。
再婚後の面会交流について悩んでいる人は、参考にしてみてください。
再婚後も面会交流は必要なのか

結論から言うと、再婚後も面会交流を続ける必要はあるとされています。
もちろん子どもにとって面会交流を必要と考えるかは人それぞれ状況や考えも違うだろうし、大人がどうこう言うよりも前に子ども本人の気持ちを考えなければいけません。
ですが再婚後に、面会交流について何らかのトラブルになったときのためにも、再婚後も面会交流を続ける必要があるという前提は理解しておく必要があります。
というのもざっくり言うと、
離婚しても子どもにとって父と母であることは変わらない。子どもの健全な成長には両方の親から愛されている実感が大切。その実感を得られる機会が面会交流だ!
と考えられています。
そのため、再婚をしたことだけでは面会交流をやめる理由にはならないのです。

面会交流は子どもの権利!
養子縁組をした場合
再婚相手と養子縁組をしたとしても、実親との親子関係はなくならないため、面会交流を拒否する理由にはなりません。養子縁組をしたかどうかは、面会交流にはあまり関係のないことだと言ってもいいでしょう。

その場合は法律上パパ(もしくはママ)が2人いることになるよ!
再婚後の面会交流でよくある問題点

再婚したことで起きやすいトラブルとして、
といったことが挙げられます。

この場合の理由について解説していくよ!
再婚した側の理由
監護親が再婚した場合、子どもが新しい家庭に慣れるためにも面会交流はやめるべきだと考えることも少なくありません。非監護親の場合は、新しい家庭や再婚相手との間に授かった子に興味が移り、元配偶者との子どもとは関係を断ちたいと思う人もいます。
どちらの場合でも、再婚相手に面会交流を申し訳ないと思ったり、再婚相手から面会交流をやめるようにお願いされ、面会交流を拒否するようになることもあるようです。
再婚された側の理由
相手が再婚した場合、嫉妬から面会交流を拒みたくなることもあるでしょう。また、子どもに両親が揃ったことで面会交流は必要ないのではと考える場合もあります。
好ましくない事例でいえば、嫉妬から子どもに相手の悪口や嘘を言い、その結果子どもが面会交流を拒否するようになるケースもあるようです。
子どもの立場としての理由
子どもに新しく養親ができた場合、
などの理由から面会交流をやめたがることがあります。
非監護親が再婚した場合は、自分が新しい家庭を邪魔しない方がいいと気遣って、面会交流をやめたいと言う場合もあるでしょう。どちらの場合でも、自分が実親と会うことで家族に悪い影響があるのではと考えたり、いずれかの親を悲しませたくないという気持ちがあるようです。
子どもが面会交流を拒否したら?
子どもが面会交流を拒否したら、その理由について聞いてみましょう。なかなか本心は教えてくれないかもしれませんが、どちらの親もあなたを大切に思っていると伝えることで、少しずつ話をしてくれるかもしれません。

子どもが話しやすい方の親が聞けると良いですね!
再婚後の面会交流で注意したいこと

再婚するにあたって面会交流で注意したいポイントをまとめました。
1、養育費と面会交流は別の問題
など、養育費と面会交流は一緒の問題として考えられがちです。
ですが法律的には、養育費を支払わないからといって面会交流をしなくていい理由にはなりません。同様に面会交流をさせないからといって養育費を払わなくてもいい理由にもなりません。

実際には一番揉めやすい理由かも!
どちらが再婚したとしても養育費の減額や免除の申し入れは可能ですし、調停や裁判をした場合でも認められるケースが多いでしょう。
養育費の減免はできるのに面会交流の中止はできないと聞くと納得いかない気持ちはわかりますが、あらかじめ仕方のないことだと理解しておく必要があるでしょう。
2、相手を疑わない・責めない
再婚に関係なく子どもの成長や親の関わりなどによって、子どもが自分から面会交流を拒否することもあるかもしれません。また、用事や体調不良などでやむを得ず延期や中止をすることもあると思います。
そういった場合に、もう片方の親を疑ってしまうことでトラブルが起こるケースも考えられます。
監護親が気をつけること
子どもが面会交流を拒否したからといって、非監護親が悪いと思うのは早いかもしれません。あなたの態度や様子を見て、面会交流をやめた方がいいと子どもが気を遣っている可能性もあります。
子どもの本心であれば仕方ありませんが、自分が面会交流について出来ることがないかもう一度考えてみる必要があるかもしれません。
非監護親が会えないことに文句を言ってきても、非難するのではなく、相手の立場だったらショックだろうな…と考えられるくらいの余裕をもっておきましょう。
非監護親が気をつけること
「子どもが会いたがらない」と聞くと、監護親が嘘を言っているのでは?自分を悪く言って子どもを洗脳しているのでは?と思ってしまうこともあるでしょう。体調不良と言われても信じられないこともありますよね。
そんな場合でも一方的に監護親を疑うのではなく、柔軟な姿勢を見せるようにしましょう。
あなたが臨機応変な態度でいれば、監護親も面会交流のためにもっと協力しようと思ってくれるかもしれません。

夫婦の葛藤は抜きにできるのが一番!(現実は難しいですね…)
3、親の気持ちを押し付けない
離婚しても前の配偶者に会いたいと思う人は少数派でしょうし、監護親の場合は自分が会いたくない相手には子どもも会わせたくないのが本音だと思います。
反対に非監護親の立場からすると、自分がこんなにも子どもに会いたいんだから、子どもも自分に会いたいだろうと思ってしまうかもしれません。
ですがいくら親子であっても、子どもとあなたは別の人間です。
実際にも子どもと気持ちが通じていればいいのですが、そうでない場合もあることは十分に理解しておきましょう。
子どもは親の言葉や態度に左右される
子どもにもう片方の親の悪口を言わないのはもちろんのこと、面会交流についても良い・悪いと自分の意見を押し付けないようにしましょう。

面会交流中のことを無理やり聞き出そうとするのもNG!
口には出さないようにしていても、親の表情や態度を子どもは敏感に感じ取るものです。
面会交流が特別なものでなく、行っても行かなくても構わないといった態度でいることで、子どもも親を気にすることなく、面会交流を楽しんだりやめたいと思ったりすることができるでしょう。
再婚後の面会交流を上手くいかせるコツ


再婚しても面会交流を続けていきたい!
再婚後もより良い面会交流を続けるためには、面会交流の見直しが必要です。
などの理由から、今まで通りの面会交流を続けるのが難しいこともあります。
そういった際でもトラブルになることを避けたいと思い、無理して今まで通りの面会交流のかたちを続けていくと、子どもにも自分にも負担がかかってしまうでしょう。

再婚相手の気持ちも忘れずに考えよう!
再婚についてや面会交流の方法を変えたいと伝えることで、相手と口論になる可能性もありますが、面会交流を続けるためにはお互いの歩み寄りが大切です。
離婚した同士ではなかなか協力するのが難しいところではありますが、いつまでも相手を憎むのではなく、まずは自分がお願いする勇気を持つことが必要かもしれません。
具体的な見直しの方法としては、
などが考えられます。
見直しが必要なのは再婚時以外も
再婚時だけでなく、今後も子どもの成長によって面会交流の見直しが必要な時はでてくると思います。思春期にもなれば単純に親と一緒に出掛けるなんて嫌だと思うだろうし、部活や習い事で忙しく面会交流どころではないという子も少なくないでしょう。
そのような場合でも、
など、各家庭に合った方法を探していってほしいと思います。
離婚時の取り決めがある場合
離婚時に公正証書や調停調書での取り決めがある場合は、それに従うのが原則となります。あなたが面会交流を望んでいるのに相手が応じてくれない場合は、強制執行などの処置をとることも可能です。

取り決めがあっても状況に応じて内容を変更することはできるよ!
相手が話し合いに応じてくれない場合でもむやみに強制執行と脅すのではなく、話し合いができるように歩み寄ることが大切だと思います。
再婚後の面会交流をやめたいとき


どうしても面会交流をやめたい!
1、子どもの意思を尊重
面会交流をやめたいならば、まずは子どもの意見を確認しましょう。大人の都合で面会交流をする・しないと決めるのは子どものためになりません。
子どもが小さいうちは親の判断も必要ですが、ある程度の年齢であれば子どもの意見を尊重できると一番いいと思います。
子ども自身が面会交流をしたくないのであれば、その意思を尊重できるようにどちらかの親を説得することになるでしょう。
子どもが面会交流を望んでも、何らかの事情により面会交流をすることが難しいのであれば、しっかりとその理由や親の気持ちを伝える必要があります。

その場合は子どもが傷つかないような配慮が大切!
本来喜ばしいはずの再婚が、子どもに心の傷を与えることにならないためにも、親のフォローは何よりも重要だと思います。
2、話し合いをする
一方は面会交流をしたいけど、もう一方は面会交流をやめたいといった場合は話し合いが必要です。
当事者同士の話し合いで解決すればいいですが、難しいようであれば面会交流調停を利用したり弁護士に間に入ってもらうという方法もあります。
いずれにしても、前述したように面会交流はするべきという前提で話が進むことはあらかじめ理解しておきましょう。
面会交流によって子どもが精神的に不安定になるなど、子どもにとって面会交流が好ましくない状況であると判断されれば、面会交流をやめたり中断するといった結果になると思います。
3、子どもがいつでも会えるように
話し合いや調停などの結果、面会交流をしないことに決まっても、子どもがいつでも両親に会える環境というのは残しておいてほしいと思います。
子どもが今は会いたくないと言っていたとしても、何十年後にお葬式くらいは出たいと言うかもしれません。思春期になって自分のルーツが知りたいと思う時もくるでしょう。

経験者としては、再婚を機に相手との関係を断ちたい気持ちはめちゃくちゃわかります!
ですが子どものためを思えば、我慢して連絡をとれる状態にしておくのが、離婚を選んだ親としての役目かなと思います。

連絡先くらい普段の生活に害はなし!
再婚後の面会交流のまとめ
再婚後の面会交流は難しい問題です。
こうすれば絶対大丈夫!という正解もありません。
再婚によって面会交流のかたちがどう変わるか、あるいは変わらないかは家庭によって違いますが、子どもが幸せになれる選択肢を選んでほしいと思います。
本日はここまでです。お読みいただきありがとうございました。